関東ふれあいの道 コース2 油壺・入江のみち を行きます。前回、コース1(三浦・岩礁のみち)を踏破しましたが、同日に続きそのまま歩きます。
【関東ふれあいの道については下記リンクをご覧ください】
NATS 自然大好きクラブ|長距離自然歩道を歩こう!|首都圏自然歩道
<アプローチ>
コース1の終点(宮川町バス停)から次の起点(三崎港バス停)までは
- 路線バスの移動
- 徒歩またはラン
計画ではここからバスに乗るつもりでしたけど、1時間に一本。コース1での時間読み違いがあったので、当てにしていたバスは行ってしまっています。次のバスまで20分ほどの微妙な空白が生じました。
待ってもいいくらいの時間ですが、そもそも時刻通りにバスが来るのか心配です。それならいっそ、歩いてしまう方が簡単です。ここで猪的な性格が頭をもたげてきます。ハイ、歩きで決定!
交通量の多い道でしたが、天気も良いので清々しくて気持ちがいい。途中、たくさんの自転車に抜かされました。2〜3台のグループが颯爽と走る姿は格好いいですね。そうこうしながら三崎港へ到着です。実際バスより速かったかはわかりません。ランならもっと速いけど、歩いて25分でした。
<起点〜歌舞島公園>
ようやくコース2の起点です。さあ、仕切り直し。
- コース:2 油壺・入江のみち
- 日程:2019年11月10日(日)
- 距離&コースタイム:3.4Km・60分
【神奈川県コースの全体図】
起点の案内板は三崎港バス停の脇にある、小さな広場(?)のような場所に、やや目立たない印象で佇んでいます。観光用掲示板の方が目を引くのでみんなそっちを見てます。当然ですが、観光スポットだけにザック背負ってトレランシューズ履いた人は浮きます。私のそばにも若い女の子がいたりして場違い感ありあり。早々に出発です。
なお、三崎港バス停付近にファミマがありますが、このコース上ではこれがラストコンビニになります。補給やトイレが必要な場合は立ち寄り必須です。
時間はちょうど昼になろうとしています。お腹も空いてきました。事前の計画通りファミマで食糧調達しますが、肝心の食べる場所がありません。うらり周辺はとにかく人が多いです。
止むを得ず場所を求めてコンビニの袋を下げて歩きはじめます。歌舞島公園まで行っちゃいましょう。
ところがふれあいの道の指導標識があるところまで来ても実際の公園がわかりません。この周辺は港近辺とは打って変わって人気もなく寂しい雰囲気です。空腹と時間遅れが僕の足を先へ先へと急かします。
落ち着いて探せば公園の位置は分かったのでしょう。まあ、猪突猛進は山でも変わらないのでよしとします。
<二町谷>
ピーヒョロロロロロ
静かな一本道を歩く私の頭上には絶えずこの鳴き声がこだまします。トビは翼を大きく広げて優雅にゆったりと空中を漂います。
二町谷というバス停が目に入り、そこがちょうど小さな漁港でもありました。誰もいません。ちょうどいいや。この場所借りちゃおう。休憩しまーす。
まずはコーヒー。サーモスのお湯がちょっとぬるいけどホッと一息つきました。おもむろに袋から食糧を取り出します。写真撮ったり、周囲を眺めたりして、すっかりリラックス。
ピーヒョロロロロロ
相変わらず鳴き声は響いています。心なしか、近い? 数も多いかな? ま、それはそれとしてサラダから。野菜ファーストですから。うーん、美味い。山メシもいいけど、海メシもいい。
ピーヒョロロロロロ
埠頭の向こうにトビが数羽漂ってます。すっかりまったりしちゃいました。それじゃあ、次。ゆっくりサンドイッチの封を切ります。
ピーヒョロロロロロ
全粒粉入りのパンを摘み上げて口へ運びます。ガッツリ食いついて噛み締めます。パンを摘んだ右手を上に向け、あぐらを描いた膝の上に腕を置いてボーッと前だけを見ていました。
と、そのとき!
不意に右手のひらに強い重量感が!
文字で書くなら ムン!
もしくは ヌン! という感触。一瞬ですが右手が強く押し下げられました。一切音は無く、ただただ背後から飛んできて手の上に何かが乗っかった、その重さだけが残ります。
驚いた私が顔を上げると、その先には低空で旋回する一羽のトビ。座っているすぐ目の前には持っていたはずのサンドイッチの残骸が爪でちぎられて落ちています。あの鋭い爪でパンでなく僕の手を掻かれていたらと思うと恐ろしい。
どうやらヤツは獲物を取り損ねたようです。取り返そうと思って近くに留まってものの自重している。そんな様子でした。
ヤツが離れるのを見て私はパンを回収(餌付けしちゃダメ)、残りのパンを袋で隠しつつ丸呑みして退散しました。
ずっと見られていて、狙われていたんです。ひょっとしたら歩いているときから。これも海トレイルの一部ですね。山では猿、海ではトビに要注意です。
<二町谷〜終点>
さて、気を取り直してトレイル再開。
この後は正直、単調な舗装路が続きます。諸磯湾のヨットハーバー(ここは撮影ポイントではない)を横目に先へ200m行くと、油壺湾入口の標識があります。
指導標識から脇道に入るとすぐにヨットが見えます。こちらが撮影ポイントです。どうやらこのままヨットハーバー沿いに行ってもルートとして続くようでしたが、僕は自信がなく車道に戻りそちらから直進しました。
相変わらず単調に続く道を進むと左手に開けたエリアを見つけます。
ここが終点、油壺バス停です。はい、お疲れ様でした。
では、おさらいです。
- 三崎港バス停付近:観光客が多い。ファミマ補給を忘れずに。
- 神奈川コース中では最短距離で、ランでも行けてしまうくらい。走って一気にクリアもありかも。
- 神奈川全コース総距離:150.9Km
- これまでの総踏破距離:13.7Km
- 残りコース・距離数:15コース・137.2Km
【油壺バス停〜三崎口駅】
バスに乗り込んだ僕は考えていました。コース1で遅れた1時間弱が取り返せていません。プランではバスで三崎口駅まで戻った後、コース3へ入る予定でした。まだまだ時間的にクリアはできますが、帰宅の電車・時間・混雑度合いを検討します。
秋の夕日はつるべ落とし。山屋なら皆さん知っての通りですが、翌日の仕事も考えると、明るいうちに帰宅したいと思いました。
後ろ髪引かれる思いはあれども、決断が身を助けることは山で経験済み。次の機会に思いを残して撤収を決定しました。強く再来を期します。